カパラバティ呼吸法でデトックス。ぽっこりお腹を引き締める【火の呼吸】

身体と心をスッキリさせたい!そんな時におすすめしたいのがカパラバティ呼吸法です。腹横筋を使って力強く呼吸するので、ぽっこりお腹にも効果的。

なんだかモヤモヤするな〜という時、ダラダラ過ごしてしまって身体が重い、そんな時はカパラバティ呼吸法で体と気分をスッキリさせましょう。

よぎまる
よぎまる

朝、寝起きに行うと、一気に身体が目覚め、スッキリした気持ちで1日をスタートすることが出来ます。

こんな人におすすめ

  • カパラバティを実践してぽっこりお腹を引き締めたい
  • ヨガの基本的な呼吸法・カパラバティ呼吸法について知りたい
  • カパラバティ呼吸法を練習することで、プラーナーヤーマの実践や瞑想に生かしたい

カパラバティとは

ハタ・ヨーガの経典によると、カパラバティは最も重要なクリヤーと呼ばれる浄化法のテクニックの一つです。(クリヤーは瞑想の準備のために身体やマインドを浄化するテクニック)プラーナヤーマの練習を行う前の準備として取り組むのが良いとされています。

カパラバティの呼吸法としての位置付け

  • クンバカ(止息)なしで練習する場合・・・クリヤー・浄化法
  • クンバカ(止息)含めて練習する場合・・・プラーナヤーマ

カパラバティ自体がプラーナヤーマ(呼吸法)として扱われる場合もありますが、この記事ではクンバカ(止息)なしカパラバティのやり方をお伝えしたいと思います。

カパラバティはサンスクリット語で「光る頭蓋骨」という意味があります。とても力強い呼吸法で、熱を生み出すため「火の呼吸」とも呼ばれます。ヨガの多くの呼吸法では、吸う息をアクティブに、吐く息では受動的、リラックスして行います。(吸う時に、より筋肉を使う)

カパラバティ呼吸法は独特で、このパターンを逆転させて行います。つまり、吐く息をアクティブに、吸う息では筋肉をリラックスさせて受動的に行います。「スッスッスッスッ」と力強く、短く、鼻から息を吐き出すとてもパワフルな呼吸法。気分をスッキリさせてくれ、エネルギーを与えてくれます。下腹部をポンプのように動かすことで、身体中に豊富な酸素を取り込み、二酸化炭素を体から排出します。カパラバティはパワフルなデトックス呼吸と言えます。

カパラバティの効果

【カパーラ・バーティ】かじ屋の使うふいごのように、すばやく交代する呼吸がカパーラ・バーティといわれるもので、粘液質(カパ)の過剰からくる疾患を消す。

【六作法と調気】以上の六つの作法によって、肥満、粘液質(カパ)過剰からくる疾患、不潔な分泌物などが消え去ったあと、調気(プラーナヤーマ)を練習するならば、苦労なしにそれに成功する。

「ハタ・ヨーガ・プラディピカー」2章35節〜36節

ヨガの経典によると、カパラバティを行うことで、腹筋が鍛えられるので、肥満などの防止にも役立ちます。そして、身体全体のプラーナの循環が良くなり、身体を浄化してくれるため、プラーナヤーマの練習の準備としても推奨されています。カパラバティは、力強く吐く息を使うことで、新しい新鮮な空気の流れを生み出します。たくさんの酸素を取り入れ、二酸化炭素を吐き出すという循環を意図的にリズミカルに行います。身体的な効果だけでなく、精神的、エネルギー的な面でも多くの効果が期待できます。

  • ぽっこりお腹を引き締めてくれる(腹横筋が鍛えられる)
  • リズミカルに臓器をマッサージするため、消化器官の働きを整える
  • 気分がスッキリし、活力がみなぎる
  • 直感力(洞察力)や思考力を鍛える
  • 血液の循環が高まり、記憶と集中力を高める
  • 自律神経のバランスを整える

禁忌・やらない方が良いケース

  • 高血圧、心臓疾患、腰痛のひどい方
  • 生理中、妊娠中の女性
  • 夏・暑い時期は回数を控える

いつ練習するのが良いのか?

必ず空腹時に行うようにしましょう(食事後すぐに行わない)

特に、朝・朝食の前、ヨガのアーサナ(ポーズ)の練習の後がおすすめです。朝早い時間帯であれば、自分だけの場所、時間を確保しやすいです。ご自宅の環境にもよりますが、時には自然の中でプラーナヤーマのプラクティスをすることもおすすめです。自然のエネルギーを感じながら呼吸すると、驚くほど気持ちも身体もスッキリします。

おすすめのモーニングルーティン

  1. アーサナ・プラクティス(プライマリー・シリーズ)(70分)
  2. カパラバティ呼吸法(3分)
  3. ナディ・ショーダナ、呼吸法のプラクティス(5分)
  4. シャバーサナ(5分)
  5. 瞑想(15分)

カパラバティのやり方 

練習前に鼻をかんでおきましょう。

座り方

カパラバティの練習は、座位のポーズで行います。どのような座法でもかまいません。重要なのは、快適で安定した姿勢でキープできることです。ヨガの瞑想のポーズのうち、初心者の方はヴィラーサナ(割座)、上級者の方はパドマーサナ(蓮華座)やシッダーサナ(達人座)が理想的なポーズといえます。

ヨガの呼吸法・瞑想のおすすめの座位ポーズはこちら。

実践方法

カパラバティを行う時は、吸う時も吐く時も、常に胸郭を引き上げ続けることがポイントです。できれば、胸が下がってこないよう、最初のうちは、肋骨の上に手を当てて確認しながら実践してみましょう。

吐く息では、できる限り力強く、早く、一気に吐き出します。下腹部に空気を打ち付けるようなイメージで行います。反対に吸う息では、お腹の筋肉はリラックスさせ、吐く時の4倍の長さで吸います。胸郭、横隔膜、肩は動かさず、下腹部の筋肉のみを使います。(横隔膜はリラックスしたまま、動かさない)

  1. 胸郭の上に両手を当て、胸を引き上げ鼻から息を大きく吸います(常に引き上げ続ける)
  2. 胸郭、横隔膜、肩は引き上げたまま、下腹部に空気を打ち付けるように鼻から一気に力強く吐きます。
  3. すぐに腹筋をリラックスさせ(胸郭は引き上げたまま)吐く息の4倍の長さを意識して吸います。
  4. 一定のペースで15回~20回ほど繰り返します(まずはゆっくりのペースで、慣れてきたら少しづつ回数・スピードを上げていく)

練習方法について。長さ、回数、スピードは?

一息一息、正しく実践するために、まずはゆっくりのスピードから始めましょう。特に、気をつけたいのが、吸う息は完全にリラックスして、吐く息の4倍の時間をかけて行うことです。最初のうちは、回数を気にすることなく一呼吸を丁寧に練習し、正しいやり方を覚えてから、徐々にスピードを上げていきます。

練習スピード(初心者〜):

  • メトロノーム 30bpm x 3ラウンド 
  • 1ラウンド=15〜20 ストローク(呼吸)

まとめ&毎日の練習プラン

  • 胸郭を引き上げ続ける(吸う時も吐く時も常に)
  • 下腹部を引き締め続ける(吐く息で一気に下腹部を打ち付ける、吸う息ですぐに腹部をリラックス)
  • 吸う息:吐く息(1:4)吸う息が吐く息の4倍の長さで行う
  • 最初はゆっくりのペースで、メトロノームを使って一定のスピードで行う(例:30bpm x 15~20呼吸 x 3セット)

カパラバティのプラクティスは、3分程度から〜始めることができます。プラーナヤーマの練習は毎日継続して行うことが望ましいとされていますが、できるだけ自分に無理のない短い時間から取り入れて行くことをおすすめします。いきなり長時間練習しようとすると、結局続かなくなってしまいます。短くても、毎日継続することを目標にしましょう。続けるうちに少しづつ効果を感じ始め、長く行うことができるようになってきます。

Yogiの一言

水に浸かっている、焼いていない土器のように、身体は絶えず老化していく。ヨーガの火で焼くことによって、身体の浄化を行うべし。

「ゲーランダ・サンヒター」1章8節 著・佐保田鶴治

私たちの身体は焼いていない土器のようなもの。ヨガのプラクティスをし、身体を鍛えることで、老いに負けない身体が作られる、そんなメッセージです。同様に、学んだ知識を入れただけではその知識はすぐに流れ出ていってしまいます。

よぎまる
よぎまる

自分で実践し、練習を重ねることで初めて自分が使える本当の知識となるのかもしれません。

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました