
アシュタンガヨガとは99% のプラクティス 、1%の セオリー
アシュタンガヨガとは、呼吸に合わせてダイナミックに動いていくヨガの古典的な流派の一つです。アシュタンガヨガでは特に3つの要素が重視されていて、サンスクリット語で「トリスターナ」と呼ばれています。
トリスターナ(三つの要素が安定している状態)
- 呼吸(ウジャイ呼吸・勝利の呼吸)
- 視線(9つの視線・方向)
- バンダ(ムーラバンダ、ウディヤーナ・バンダ、ジャーランダラ・バンダ)
この3つの要素を意識して、深く集中し、呼吸に合わせて身体を動かすことで、動く瞑想につながります。
アシュタンガヨガでは、各シリーズで決まったポーズを繰り返し練習するのが大きな特徴です。毎日同じポーズを練習するのが単調だと思う方もいるかもしれませんが、深く集中し、身体を動かしていくと体と心が一つになる感覚を味わえます。精神が研ぎ澄まされ、クリアなマインドと集中力を高めることができる実践的なヨガのスタイルです。深く集中することは特に重要です。身体的な感覚と呼吸、そして思考に意識を向けることで、今この瞬間への気づきを深めることができます。
アシュタンガヨガの起源
アシュタンガヨガの歴史は紀元前に遡り『ヨーガ・コールンタ』『ヨーガ・スートラ』に由来するものとされています。現代においては、T・クリシュナマチャリア(1888-1989)の教えのもと、パタビ・ジョイス(1915~2009)がアシュタンガ・ヴィンヤサ・ヨガへと確立させました。マイソールシティでヨガを学んだ経緯から、アシュタンガヨガの練習方法(自主練方式)はマイソールスタイルと呼ばれています。
アシュタンガヨガの独自性
アシュタンガヨガの大きな特徴は同じポーズを同じ順番でひたすら繰り返すことです。ポーズとポーズの間にはヴィンヤサと呼ばれる一連の動きが入ります。同じポーズを毎日毎日繰り返していると、自分の身体と心の変化やその日の状態など気づきがあります。単調なスタイルなように思えますが、この「同じ動きを繰り返す」ことが深い集中をつくる上で非常に重要です。毎日継続していくこと、鍛錬を重ねていくことが、私たちの身体と心に少しづつ変化を生み出します。
クラス種類
- レッドクラス(LED class):指導者によるカウント(Lead=導き)に合わせ、参加者全員が同じペースで進行するスタイルのクラス。(指導者はカウントのみ行います。そのため、ポーズの順番は記憶しておく必要があります)
- マイソールクラス(MYSORE class):自主練習のスタイルで、各自が自分に与えられたポーズを決まった順番で練習します。必要に応じて指導者がサポート・アジャストメントを行います。(指導者のポーズに合わせて、生徒が一斉に動いていく一般的なヨガクラスと異なります)
練習サイクル
- 日曜日〜金曜日まで自主練習
- 金曜日はプライマリーシリーズの練習(セカンドシリーズ以上を練習している人)
- 土曜日とムーンデー(新月&満月)の日はお休み
- 生理中の最初の数日間はお休み
シリーズ構成
- プライマリーシリーズ:前屈中心・浄化・デトックス・身体を温め解毒してくれる
- インターミディエイトシリーズ:後屈中心・ナディショーダナ(エネルギーの経路)・神経系・エネルギー系の浄化
- アドバンスト(4シリーズ):アームバランス中心、スティラ・バガ、エネルギー的・全体的に安定を目指します
初心者の方はハーフ・プライマリーシリーズから
プライマリーシリーズと言っても、初心者の方には強度の高いポーズがたくさん入っています。アシュタンガヨガが初めての方、初心者の方はまずは太陽礼拝〜ハーフ・プライマリーシリーズから練習するのをお勧めします。ハーフ・プライマリーシリーズはプライマリーシリーズから難易度の高いポーズを省略し、少し短くなったバージョンです。